去年、研修に行ったときに出会った「支えの信条」です。
撮影 fumiyuki
-支えの信条-
私の障害を問題としてみないでください。
障害は私の一部です。
私を欠陥人間として見ないでください。
私を異常で無力な人間として見ているのは、あなたなのです。
私の事を直そうとしないで下さい。
私は壊れてなんかいません。
支援してください。 そうすれば私なりの方法で社会に貢献できるのです。
私をあなたの患者として見ないで下さい。
私もあなたと同じ、一市民です。
あなたの隣人として見てください。
人は皆、人に支えられて生きているという事を忘れずにいて下さい。
私の行動を矯正しようとしないでください。
静かに、聴いて下さい。
あなたが不適切行動と決めつけているものは、
私にできる唯一の方法であなたに何かを伝えようとしているのかもしれません。
私の事を変えようとしないでください。
あなたにそうする権利はないのです。
私が知りたい事を学ぶ手助けをしてください。
あなたが感じている不安や迷いを、
専門家としての距離で隠さないでください。
私の声に耳を傾け、
私の“もがき”を簡単に解決できるかのように軽く受け流したりしない、 そんな人でいてください。
理論や方法論に、私を当てはめようとしないで下さい。
ただ、一緒にいてください。
そしてぶつかり合った時には
互いに自らを省みる機会としましょう。
私をコントロールしようとしないでください。
人として自分らしく生きる権利が、私にはあるのです。
あなたが不服従や操りと呼ぶ行動は、
自分の人生を自分でコントロールできる
私にとっての唯一の方法なのかもしれません。
いつも素直で従順で
礼儀正しくいる事ばかり叩き込まないでください。
自分を護るためには、嫌な時には「嫌だ。」
と言える事が必要なのです。
無理に私の友達になろうとしないで下さい。
そんな同情はいりません。
私の事をよく知ろうとして下さい。
そしたらいつか、友達になれるかも知れないね。
例えそうする事があなたの気分を良くするとしても、
勝手に私を助けようとしないで下さい。
手助けが必要かどうか聴いてください。
私から、あなたが私に手を貸せる方法を教えてあげます。
私を称賛しないで下さい。
精一杯生きようとする事は、特に崇拝されるようなものではありません。
私を尊重してください。
尊重の前提には対等があるから。
指示したり、矯正したり、指導したりしないで下さい。
聴いて、支えて、後をついてきて下さい。
私は料理されるだけの鯉じゃない。
あなたと私、同じ水に棲み、共に生きよう。
作/ノーマン・クンツ、エマ・ヴァン=ダー=クリフト